年賀状の印刷が、印刷屋より郵便局やスーパーやコンビニのほうが早くて安くなってしまった理由
毎年、木枯らしが吹くと、「年賀状印刷できますか?」と問い合わせをいただきます。
出来るか、出来ないかと問われたら、「出来ます!」と言いますが、見本帳やテンプレートが無いんで、一からお作りすることになります。
一からお作りするんで、かなりお高くなります。
「それやったら、見本帳やテンプレートを用意しといたら、えぇやん!」と言われたこともありますが、数万円〜数十万円するものもあり、採算が合いませんので用意できません。
「ほな、自分とこで何種類かデザインしたらえぇやん!」と思われるでしょうが、お金を掛けて大々的に宣伝でもしたところで、儲けが出るとも思いません。
なので、年賀状印刷のお問い合わせには、「郵便局やスーパーやコンビニの方が早くて安いですよ」と、お伝えしています。
なんで、郵便局やスーパーやコンビニの方が早くて安いのか。
それは、年賀状印刷を専門に行う業者がいるからです。
その期間だけアルバイトやパートを雇い、黙々と刷りまくります。
昔は組んだ版を刷版に焼き、小型のオフセット印刷機で刷っていましたが、今はきっと、レーザープリンターで刷ってるんでしょうね。
昔から、年賀状印刷には消極的な印刷会社はたくさんありました。
なぜかと言うと、繁忙期と重なるからです。
やりたくても、忙しくて手を出せないというところです。
もう一つの理由は、リスクが高いことです。
汚れやズレなど、刷り損なった場合、普通の紙なら1枚あたり数十銭〜数円で済みますが、官製はがきは郵便局で交換手数料が取られます。
今の相場を調べてみましたら、1枚あたり6円〜13円掛かりますので、利益を侵食してしまいます。
それでなくても元々の儲けが少ないのに…
印刷屋やのに、年賀状印刷をやってないと言うと、怪訝な顔をされますが、そんな事情がありますので、ご理解いただけましたら幸いです。
ちなみに喪中はがきも、郵便局やスーパーやコンビニの方が安いです。
そうそう、自分でパソコンを使って作られる方なら、ネット通販印刷が早くて安いですよ。
原稿づくりからお手伝いしてるというと驚かれますが、広告代理店やデザイン事務所では、当たり前にしてはります。
印刷物を注文する時、完璧な原稿を用意しなくてはいけないと思い込んでおられる方がいますが、文字物以外なら、プランさえあれば大丈夫です。
物づくりには、カウンセリングって一番大事やと思うんです。
お客さんの思いを聞かない物作りでは、薄っぺらい物しか作れません。親友から頼まれたラブレターの代筆ぐらいの覚悟でお作りしています。
チラシより、ショップカードのほうが、安くて効果があると思うんですが、どうでしょうか?
コスパとタイパで考えたら、チラシよりショップカードの方が良いと思うので、ショップカードのメリットについて書いてみました。
年賀状の印刷が、印刷屋より郵便局やスーパーやコンビニのほうが早くて安くなってしまった理由
昔の郵便局は印刷屋に気兼ねして、自分とこでは印刷事業に手を出さず、印刷屋をお得意様扱いしてくれたりしてたんですがね。








