落語会チラシ
「あみだ池寄席」という定例の落語会で、『露の一門、初代春團治の世界に挑む!』という特別公演をされることになり、チラシをご依頼いただきました。
もしかしたら、
「なんで、露の一門が、春團治の世界やねん!」
って思われる方がおられるかもしれませんので、ご説明しますと、露の五郎兵衛師匠は、二代目春團治師匠のお弟子さんでございます。
それも、志願して入門されたのではなく、二代目春團治師匠にスカウトされて噺家になられたという、凄い経歴の方でして、三代目春團治師匠の弟弟子さんになります。
若い頃には、小春團治を名乗られていたこともあり、福團治師匠からは、「オジキ」と呼ばれていたほど、春團治一門に近い方なんです。
師匠はお芝居がお好きやったんで、「せっかくやから、演目に合わせて扮装してみはったら?」と、ご提案しましたら、「それは面白い!」と、乗っかってくださいました。
人物と背景は、別々に撮ったものを合成しています。
師匠が手に持ってはる鰹節は、買うと高価なので、知り合いの美術の先生に頼んで、発泡スチロールで作ってもらいましたが、師匠が気に入られたので、1本ずつ分け分けしました。
ちなみに、師匠の前で後ろ向いて泣いてるんは、内弟子中のまるちゃんです。
庵主さんの恰好をしてはるんが、ききょうさんで、その前で跪いている盗人が、吉次さんです。
こちらも合成ですが、背景は、ほんまもんの阿弥陀池・和光寺の2階にある大広間です。この当時は、この座敷で落語会が開かれてました。
ちなみに、阿弥陀池で、あみだ池を演られたのは、ききょうさんが初やったような、ちゃうかったような…。
首を吊ってるんが吉次さんですが、縄が弛まんよう、庵主姿のききょうさんに、竿竹で縄を吊り上げてもらいました。
ききょうさんが、おちょけて縄を引っ張ったら、白目で応えるという、吉次さんの迫真の演技でした。
背景は、鬱蒼とした雰囲気を出すのに、五月山の木々の写真を3枚ほど合成したもので、その上に吉次さんを貼り付けました。